NGY地震学ノート No.5

Nov. 15, 2007
名古屋大学地震火山・防災研究センター

◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
11月14日チリの地震(M7.7)
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● 概略・特徴: 11月14日15時40分(UT),チリ アントファガスタでM7.7の地震が発生しました. 震源付近の地域では建物が倒壊し,100名以上が負傷,2名が死亡した.
USGSによる速報震源は次の通りです.

    発生時刻         震央         深さ      M
 07/11/14 15:40  (UT)      22.20°S   69.8°W      60km     7.7

●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動40,SH波6) を用いて 解析しました.
●結果: 結果をに示します。主な震源パラメータは次のとおりです.

 走向、傾斜、すべり角 =  (356,26,102) 
 地震モーメント  Mo  =  5.0 x10**20 Nm  (Mw = 7.7)
  破壊継続時間(主破壊) T  = 50 s
 深さ          H = 38 km
 最大すべり量      Dmax = 2.7m

●解釈その他:
今回の地震は南米プレートの下に潜り込むナスカプレートとのプレート境界で起きた地震です.今回の地震のすぐ南側では1995年7月30日にMw8.1の地震が起こっています.

すべり分布(コンターは0.5m間隔で1m以上すべったところ).破壊開始点は. はUSGSによる余震分布.
緑のコンターは1995年7月30日に起きたMw8.1の地震のすべり分布(コンターは2m以上すべったところを2m間隔で引いた)