Feb. 20, 2008
名古屋大学地震火山・防災研究センター
◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
2月20日スマトラ島沖の地震(M7.5)
----------------------------------------------------------------
● 概略・特徴: 2月20日8時8分(UT),スマトラ島沖のSIMEULUE島付近でM7.5の地震が発生しました.この地震は2005年3月28日M8.6の地震のすぐ北側でおきました.
USGSによる速報震源は次の通りです.
発生時刻 震央 深さ M 08/02/20 08:08 (UT) 2.751°N 95.966°E 34km 7.5
●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動38,SH波14) を用いて解析しました.
●結果: 結果を図に示します。主な震源パラメータは次のとおりです.
走向、傾斜、すべり角 = (112,70,105) 地震モーメント Mo = 1.5 x10**20 Nm (Mw = 7.4) 破壊継続時間(主破壊) T = 30 s 深さ H = 11 km 最大すべり量 Dmax = 1.8m
●解釈その他:
2005年(Mw8.6)と2004年(Mw9.1)の間で起こった地震です.2つの節面のうち,高角の面を断層面とした方が波形のあいがよかったので,ここでは高角逆断層の結果を示しています.現在USGSで報告されている余震は少ないですが,比較的幅の狭い領域で起こっているように見えます.
すべり分布(コンターは0.3m間隔で0.5m以上すべったところ).破壊開始点は★. ●はUSGSによる余震分布.
背景の●は1973-2006までに起きたM6以上の地震の震央を示している.