Feb. 22, 2011
名古屋大学地震火山・防災研究センター
◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
2月21日ニュージーランドの地震(M6.3)
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● 概略・特徴: 2月21日23時51分頃(UT),ニュージーランド、クライストチャーチ
付近でM6.3の地震が起こりました.この地震でクライストチャーチの建物が倒壊、現時点で
死者65名以上と言われています.観光名所のクライストチャーチ大聖堂の塔も壊れてしまいました.
USGSによる速報震源は次の通りです.
発生時刻 震央 深さ M 11/02/21 23:51:43 (UT) 43.600°S 172.710°E 5 km 6.3
●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動30, S波3) を用いて
解析しました.
●結果: 結果を図に示します。主な震源パラメータは次の
とおりです.
走向、傾斜、すべり角 = (70,60,157) 地震モーメント Mo = 2.89 x10**18 Nm (Mw = 6.2) 破壊継続時間(主破壊) T = 10 s 深さ H = 3 km 最大すべり量 Dmax = 0.6 m
●解釈その他:やや逆断層成分を持つ横ずれ型地震です.規模が小さいため、SN比の悪い
観測点もあり、波形のあいはそれほどよくありません.多少メカニズムを変えても波形のあい
はそれほど変わりません.
震源が都市の近くでかなり浅かったことで被害が大きくなってしまったようです.
すべり分布
(文責:山中)