Mar. 9, 2011
名古屋大学地震火山・防災研究センター
◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
3月9日三陸沖地震(M7.3)
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● 概略・特徴: 3月9日11時45分頃(JST),三陸沖でM7.3の地震が起こりました.
この地震で栗原市、登米市、美里町で震度5弱を観測したとのこと.津波も鮎川で
0.5m、大船渡で0.6mが観測されたそうです.
USGSによる速報震源は次の通りです.
発生時刻 震央 深さ M 11/03/09 02:45:18 (UT) 38.510°N 142.792°E 14 km 7.2
●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動58, S波12) を用いて
解析しました.
●結果: 結果を図に示します。主な震源パラメータは次の
とおりです.
走向、傾斜、すべり角 = (190,12,70) 地震モーメント Mo = 2.56 x10**20 Nm (Mw = 7.5) 破壊継続時間(主破壊) T = 25 s 深さ H = 10 km 最大すべり量 Dmax = 3.5 m
●解釈その他:プレート境界地震です.1981年の地震の近くで起きているようです.
下図の滑り分布は気象庁の震源の速報値から破壊が始まったとしてプロットしています.
従って今回の震源の位置が速報値が変わると多少位置は変わるため、1981年の滑り分布
との関係はまだ正確ではありません.
すべり分布
赤いコンターが今回の地震.青は1981年、緑は1978年の滑り分布
(文責:山中)