NGY地震学ノート No.54

Apr. 02, 2014
名古屋大学地震火山研究センター

◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
4月1日チリ イキケ地震(M8.2)
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● 概略・特徴: 4月1日23時46分頃(UT),チリ北部沖でM8.2の地震が起こりました.
USGSによる速報震源は次の通りです.

    発生時刻         震央          深さ     M
 14/04/01 23:46:46  (UT)  19.642°S   70.817°W    20.1 km  8.2

●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動54) を用いて 解析しました.
●結果: 結果を図1に示します. 震源パラメータは次のとおりです.

 走向、傾斜、すべり角 =  (53,28,93)
 地震モーメント  Mo  =  1.5 x10**21 Nm  (Mw = 8.1)
  破壊継続時間(主破壊) T  =  40 s
 深さ          H =  17 km

●解釈その他:プレート境界の地震です.2010年にチリ南部で発生した地震(M8.8) の地震は浅い領域に広く大きな滑りが集中していましたが,今回の地震は海溝に 沿った断層長は100km程度でやや深いところまで大きな滑りが広がっています. この付近では1877年にM8.6の地震が起きたとされています.

(文責:山中)