歪み集中帯とは

GPS歪み速度(図のPDF表示はこちらから)

GPS観測によって得られた日本列島の歪み速度の分布です.背景の色は,各地域の地殻の伸び縮みの程度を表しており,日本列島の殆どが寒色系で,縮んでいることが分かります.縮みの大きい場所は,プレートが沈み込んでいる太平洋側に多く見られますが,新潟付近から南西方向に縮みの大きい地域が帯状に連なっているのが認められます.この帯状の地域は,近畿地方まで連なっており,「新潟ー神戸歪み集中帯」と呼ばれています.

歪み集中帯(図のPDF表示はこちらから)

GPSによる歪み速度の分布と1586年以降に発生したM7以上の大地震の分布を重ねてみると,内陸で発生した大地震の多くが歪み集中帯に沿って発生 していることが分かります.大地震の分布は新潟よりも北の日本海沿岸に沿っても延びています.2004年新潟県中越地震や2007年新潟県中越沖地震は,歪み集中帯で過去数百年間に大地震が発生していなかった地震空白域で発生しました.


文責: 名古屋大学環境学研究科地震火山・防災研究センター 鷺谷 威



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