火山超雑学クイズ

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出題クイズ

Q84
長野県の多くの活火山は県境付近に位置しています。山全体が長野県内にある活火山は?
出題者(國友孝洋)

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A84
横岳(よこだけ)です。

解説

 長野県の活火山は6つです(Q69)。このうち、御嶽山・乗鞍岳・アカンダナ山・焼岳は岐阜県との県境に、浅間山は群馬県との県境に位置しています。火山体全体が長野県内にある活火山は横岳(標高2480m)で、八ヶ岳火山列北端に位置します。いわゆる「八ヶ岳」の硫黄岳と赤岳の間にある横岳(標高2830m)ではなく「北八ッ」に属する山ですのでご注意ください。

 活火山である横岳は、「北八ッ」の北端付近に位置しており、厚い溶岩流と溶岩ドームからなる、東西 4km、南北 2km の比較的小規模な火山です。記録に残る火山活動はありません。最新の噴火は、降下火砕物直下の土壌の年代測定から、800年前頃と推定されており、その噴火に伴って、山体の南側にある溶岩(八丁平溶岩)を流出したのではないかと考えられています。


参考文献

気象庁ホームページ(横岳)

https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/334_Yokodake/334_index.html

気象庁 日本活火山総覧(第4版)(46. 横岳)

https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/souran/main/46_Yokodake.pdf

深田久弥(1978)日本百名山 新潮文庫 535ページ(単行本は1964年刊)


長野県松本市の高ボッチ山からみた八ヶ岳北部(2020年8月14日 國友撮影)。

奥の山並みの真ん中に見えるのが活火山「横岳」です。火口の存在を示すように比較的平らになった山頂部が見えています。左側の端正な形をした蓼科(たてしな)山( 2531m)の方に目が行ってしまい、目立たない活火山という印象です。ここに活火山があることは、長野県内でもあまり知られていないようです。蓼科山の横にある活火山「横岳」と覚えましょう。蓼科山は、八ヶ岳北端部に位置する「日本百名山」(深田久弥)の一つです。諏訪から見える端正な形から諏訪富士とも呼ばれています。