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1986年の伊豆大島噴火は、11月15日17時25分頃、三原山山頂火口から始まりました。山頂火口からの溶岩の噴出が続き、11月19日には火口から溶岩が溢れ出します。11月21日17時15分頃には、カルデラ床でも割れ目噴火が始まります。同日17時46分頃からは、カルデラ外輪山外側(山腹)でも割れ目噴火が始まりました。溶岩は元町方面に流れ出します。予想を超えた事態に直面し、同日22時50分、全島民に対する島外避難が決定されます。そして、島民約1万人の島外への避難が完了したのは、翌22日5時20分のことでした。なお、このときに島が無人になったわけではなく、警察や研究者、消防など263名が残留しています。噴火は11月23日には終息しますが、12月18日17:30頃に再び噴火が発生します。結局、島民の島外避難は一ヶ月間に及びました。
気象庁ホームページ(伊豆大島 有史以降の火山活動)
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/317_IzuOshima/317_history.html
伊藤和明(2017)災害史探訪火山編 近代消防社 215ページ
望月ほか(1987)1986年伊豆大島噴火災害調査報告 その1-避難島民受け入れに関わる組織の対応を中心にー 総合都市研究 第31号3-30