火山超雑学クイズ
出題クイズ
- Q11
- 北海道の有珠山では、20世紀以降20〜30年程度の間隔で噴火を繰り返しています。1944〜45年の噴火では有珠山の東麓に溶岩ドームが出現し、後に昭和新山と名付けられました。この昭和新山の成長の様子をスケッチにより克明に記録した人の名前は?
出題者(山岡耕春)
回答はこちらをクリック
- A11
- 三松正夫(みまつまさお)さんです。
解説
1943年12月28日ころから有珠山北麓で有感地震が発生し始めました。その活動は次第に有珠山の東麓に移動していきました。有感地震と共に地盤も隆起し、地表には亀裂や段差ができました。ついに1944年6月23日に麦畑の中から突然噴火が始まりました。爆発的なマグマ水蒸気噴火が収まった11月下旬溶岩ドームが顔を出し次第に隆起していきました。この隆起を克明に記録したのが当時地元の郵便局長をしていた三松正夫でした。郵便局の裏庭にテグス糸を数本張り、それを基準にして溶岩ドームの稜線の変化を記録しました。これが後にミマツダイヤグラムと呼ばれるもので、1944年の5月12日から1945年の9月10日までの地面の隆起と溶岩ドームの成長の様子が後世に残されました。
参考文献
伊藤和明(2017)災害史探訪火山編 近代消防社 215ページ