火山超雑学クイズ
出題クイズ
- Q30
- 1935年(昭和10年)頃、浅間山では小規模なマグマ噴火が繰り返し発生していました。調査のため軽井沢に滞在していた地球物理学者が、噴火や人々の行動を見聞きして考えたことを、随筆の中に書き残しています。その中の一節に「ものごとをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだと思われた。」という文章があります。その地球物理学者の名前と随筆のタイトルは?
出題者(國友孝洋)
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- A30
- 寺田寅彦博士の小爆発二件です。
解説
寺田寅彦博士(1878-1935)は、物理学者(地球物理学者)であり、優れた随筆家でもあります。様々な名言を残しており、「天災は忘れたころにくる」は、現在も大きな自然災害の後などで良く使われるフレーズです。このフレーズは、寺田寅彦博士の著作物の中にはなく、直接発せられた言葉であることを、例えば、お弟子さんの中谷宇吉郎博士(物理学者。雪氷学の研究で有名)が随筆「天災は忘れた頃来る」の中で書かれています。クイズに登場した「正当にこわがることはなかなかむつかしいことだと思われた。」は、2011年東北地方太平洋沖地震、福島第一原発事故の後に良く聞くこととなった「正しく恐れる」の原典と言われていますが、随筆に書かれているニュアンスとは、少し違った使い方がされているようにも思われます。
参考文献
寺田寅彦「小爆発二件」青空文庫
https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2507_13840.html
中谷宇吉郎「天災は忘れた頃来る」青空文庫
https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/53217_49675.html