火山超雑学クイズ
出題クイズ
- Q31
- 1783年の浅間山天明の噴火で発生した岩屑なだれ・泥流により、当時の鎌原村が埋没してしまいました。高台にあった観音堂に上る石段も下半分が埋没しました。1979年にこの石段の下半分が発掘調査されました。そこで発見されたものは何でしょうか?
出題者(山岡耕春)
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- A31
- 2体の人骨です。
解説
この観音堂は、鎌原観音堂と呼ばれています。村の高台にあったために泥流の被害からは免れましたが、村から通じる石段は15段を残してすべて埋まってしまいました。この石段は130段とも150段ともあったとの言い伝えがあり、石段を掘り下げて泥流の厚さを調べるという目的もあって発掘が行われました。発掘を始めて4日目に上から48段目に人骨が見つかりました。さらに掘り進めると50段目までに2体の人骨が折り重なって埋まっていたことが明らかになりました。上になった人骨は60歳前後の女性、下の人骨は40歳前後の女性のものであると推定されました。おそらく女性が年老いた母親を負ぶって観音堂目指して逃げてきたものの、力尽きて泥流に埋まってしまったと思われます。なお、発掘の結果、石段は全部で50段、深さにして5mだったことがわかりました。亡くなった二人は、石段にたどりついた途端に泥流に追いつかれたのでしょう。
参考文献
「嬬恋・日本のポンペイ」(最新増補版) 浅間山麓埋没村落総合調査会・東京新聞編集局・特別報道部 共編 1990年、東京新聞出版局、241ページ。