火山超雑学クイズ
出題クイズ
- Q32
- 日本赤十字社の最初の災害救護は火山災害でした。火山名と噴火年月日は?
出題者(國友孝洋)
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- A32
- 磐梯山の1888年7月15日の噴火です。
解説
赤十字は、戦時における救護活動を目的として、ヨーロッパから始まりました。日本では、西南戦争の救護のため1877年に設立された博愛社が日本赤十字社の前身です。1886年にジュネーブ条約(赤十字条約)に日本が加盟したことに伴って、1887年に博愛社は日本赤十字社と改称されました。その翌年、1888年7月15日に磐梯山の噴火に伴う山体崩壊によって発生した災害で行った救護活動が、日本赤十字社の初めての災害救護です。この災害救護は、世界に先駆けて行われた平時救護でした。その後の平時救護に繋がる先駆的な例となりました。戦時救護を目的として誕生した赤十字ですが、今は地震や火山、豪雨などの自然災害での救護活動(平時救護)を行っている印象が強いですね。磐梯山の毘沙門沼の入り口には、平時救護発祥の碑が建立されています。磐梯山の1888年の噴火と山体崩壊については、火山超雑学クイズQ4もご参照ください。
参考文献
赤十字社のホームページ(日本赤十字社の創立)
http://www.jrc.or.jp/about/history/
桧原湖(ひばらこ)の向こうに見える磐梯山(2019年5月4日國友撮影)。Q4でお約束した裏磐梯の写真をようやく掲載することができました。磐梯山を北側から見ると1888年の山体崩壊跡がぽっかりと口を開けている姿が印象的です。桧原湖は、その岩屑なだれによってできた裏磐梯高原最大のせき止湖です。磐梯山の手前には無数の流れ山があります。桧原湖の湖底にも無数にあり、その一部が島として見ることができます。写真中央少し右に、シーズンオフとなった裏磐梯スキー場のゲレンデが見えていますが、このスキー場は、岩屑なだれの通り道となった地形を利用してつくられています。
裏磐梯スキー場のゲレンデから見た湖沼群と流れ山群(2019年5月3日國友撮影)。裏磐梯スキー場のゲレンデを登ると、上から裏磐梯高原を眺めることができます。左の湖が桧原湖でその右側には流れ山群が見られます。真ん中よりも少し右側に見えているのは小野川湖です。その奥、西吾妻山の南斜面に見えている蝶のような形のゲレンデは、グランデコスノーリゾートです。連休中も営業していました。