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研究成果 

受賞

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地球電磁気・地球惑星圏学会 SGEPSS論文賞

2024/12/4
受賞者

市原 寛(名古屋大学大学院環境学研究科附属地震火山研究センター 講師)

 
受賞題目

2D resistivity model around the rupture area of the 2011 Tohoku-oki earthquake (Mw 9.0)

受賞者のことば

この度、SGEPSS論文賞という名誉ある賞をいただきました。ご存知の通り、2011年3月11日に発生した東北沖地震(モーメントマグニチュード9.0)は東北地方の太平洋側に甚大な被害を及ぼしました。この地震を引き起こした断層すべりは、これまでの定説を覆し、太平洋プレートが沈み込んですぐの領域で最も大きかったと言われています。受賞いただいた論文は、本地震の解明に迫るべく、震源域周辺において海底電位差磁力計(OBEM)を設置して地下の比抵抗分布を解明したものです。本研究により、本領域は電気を通しやすいことが解明されました。このことは、断層面近傍が海水を大量に含むことを示し、水が断層滑りに大きな役割を果たすことを示唆しています。また、沈み込む前の太平洋プレートの表層にも電気を通しやすい領域が見つかりました。これは、プレートが沈み込む前に多くの水を取り込み、地球内部に運搬するという説を支持しています。このように、本論文は重要な学術・防災上重要な東北沖において、その基盤となる物性分布を電磁気探査という新たな観点から解明した研究と言えます。
海底の観測は機材・消耗品が高価であること、用いる船舶の確保が大変であること、超深海に設置するため機器整備が難しいなどの点から、効率性を求めざる得ない現代では避けられる傾向もある研究領域です。しかしながら、全く手をつけられていない重要テーマ・地域がまだまだ残されています。この受賞が、今後の海底観測の進展にも繋がることを切に願っています。(環境学研究科 講師 市原 寛)

 
地球電磁気・地球惑星圏学会 SGEPSS論文賞

令和5年度 海洋理工学会春季大会 優秀発表賞

2023/6/9
受賞者

黒田 真奈加(名古屋大学大学院環境学研究科)

 
受賞題目

海底電磁場観測データの高品質部の抽出方法

受賞者のことば

この度、優秀発表賞をいただけたこと、大変嬉しく思います。今回の発表は、主に卒業研究の内容であり、その成果が評価されたことは非常に光栄であると感じております。親身にご指導いただきました、兵庫県立大学の後藤忠徳教授、名古屋大学の市原寛講師をはじめ、研究に対して意見をいただきました皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。これを励みに、今後の研究活動も一層精進してまいります。(環境学研究科 博士前期課程1年 黒田真奈加)

 
日本地球惑星科学連合 日本地球惑星科学連合2022年大会 優秀発表賞
     

日本地球惑星科学連合 日本地球惑星科学連合2022年大会 学生優秀発表賞

2022/6/4
受賞者

東城 龍之介(名古屋大学大学院環境学研究科)

 
受賞題目

恵那山−猿投山北断層帯におけるDD法による震源再決定

受賞者のことば

この度は、学生優秀発表賞に選出いただき、誠にありがとうございます。今回の発表は卒業研究の内容が主であり、その内容が評価されたことは大変光栄なことであると感じております。研究を進めるにあたり、指導教員である田所敬一先生、副指導教員の渡辺俊樹先生をはじめ、多くの先生方に熱心なご指導ご鞭撻を賜りました。また、研究室の皆様にも有意義な意見を多数いただきました。この場を借りて心より感謝申し上げます。(環境学研究科 博士前期課程2年 東城 龍之介)

 
日本地球惑星科学連合 日本地球惑星科学連合2022年大会 学生優秀発表賞

令和3年防災功労者内閣総理大臣表彰

2021/9/14
受賞者

山岡 耕春 (名古屋大学大学院環境学研究科附属地震火山研究センター教授)

 
受賞理由

氏は、昭和61年以降35年間、地震学・火山学において優れた成果を残しており、最先端の研究や幅広い知見を踏まえ、様々な場を通じて防災行政へ有用な提言を行っているほか、講演・執筆活動や防災教育等を通じて地域の防災力向上に貢献するなど、その活動は非常に幅広いものである。 研究活動においては、最先端技術を用いた地震・火山活動に係る観測技術開発及び地殻活動の解明等に取り組んでおり、高い学術成果を挙げている。近年では2016年から2020まで(公社)日本地震学会の会長を務め、2019年からは地震予知連絡会会長を務めるなど、研究活動・学会活動を主導する同氏の功績は極めて大きい。 さらに、防災行政においても、「南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループ」の委員、「南海トラフ沿いの大規模地震の予測可能性に関する調査部会」の座長、「火山防災対策推進ワーキンググループ」の副主査、「日本海溝・千島海溝沿いにおける異常な現象の評価基準検討委員会」の座長などを務め、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合の防災対応や、御嶽山噴火を踏まえた各種火山対策等において、幅広い知見から数多くの有用な提言を行うなど、多大な貢献をされている。

 
令和3年防災功労者内閣総理大臣表彰