ホーム > 研究活動 > 概要

研究活動 

研究の概要

地震と火山噴火を解明し予測につなげる

地震や火山噴火のように突発的に発生する自然現象はわたしたちが安全で安心な暮らしをする上で大きな脅威となっています。地震火山研究センターでは、このような地震や火山噴火に起因する災害を軽減するため、地震発生や火山噴火のしくみを解明し、予測につながる最先端の研究活動を行っています。

地震観測や地殻変動観測によって地震や火山噴火の際に地下で何が起きていたかを解明すること、今まで不可能とされていた種類や観測困難であった場所における観測を可能にするための技術開発を進めること、さらに理論や数値シミュレーションによって地殻活動現象の本質に迫ることにより地震火山現象の理解と災害の軽減を進めていくことがセンターの役割です。

また学部や大学院学生の教育を通じて次世代の地震火山研究や災害軽減を担う人材を育てることも重要な役割となっています。

観測技術開発のフロンティア

地震や火山の研究は,新しい観測技術の導入により飛躍的な進歩を遂げてきました。全国に展開された高感度地震観測網やGPS観測網は、日本列島における様々な現象を明らかにしてきました。

地震火山研究センターでは、さらに次世代の研究の発展のため、今まで不可能であった観測を可能とする技術の開発を進めています。そのひとつである海底地殻変動観測は、従来陸上でしかできなかった地殻変動を海底でも観測する技術です。日本列島を襲う巨大地震は海底を震源として発生します。その震源に近づいてその本質を探るためには、海底の地殻が時々刻々どのように変形をしているかを測定する必要があり、そのための技術開発を進めています。

もうひとつの技術はアクロスと呼ばれる人工的に発生する高精度の地震波を用いて地下の状態の時間変化を調べる技術です。活断層やプレート境界における応力や固着の変動、また火山におけるマグマの動きを捉えるため常時微弱な地震波を発生させ、その変化を高精度で捉える技術を開発しています。