御嶽のみどころ

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御嶽山は滝の山

「滝の山」と呼称されるほど、御嶽山には多くの滝があります。一説によると1000とも2000とも。研究施設でも、観測の合間などを利用して滝の取材を行っています。

さて、滝ができるためには水と高低差が必要です。御嶽山は、3067mの標高をもち、山頂域がほぼ南北に3km以上に渡る巨大な独立峰であり、四方八方に急峻な地形が存在します。降水量が多いこと(平均年間降水量3600㎜※)に加えて、空隙の多い火山体内部への貯水、豊かな森林による涵養や積雪により、豊かな水が一年中存在しています。溶岩流の末端部の高低差を利用した滝も多く見ることができます。

ここでご紹介するのは、王滝村の新滝(落差約30m)です。滝行にも使われており、私が御嶽山で初めて「畏れ」を意識したスポットです。古期御嶽火山の溶岩流の末端部にできた滝で、安山岩質溶岩の崖には見事な板状節理が発達しています。オーバーハングした板状節理の崖の下に立つのは、なかなかスリリングです。背後の洞窟から滝を裏側から見ることもできます。信仰と修行の場ですから、見学される場合は、場の雰囲気を壊すような行為や言動は慎みましょう。ヘルメットの着用もお勧めします。

※田の原(王滝口7合目)で1991年から2017年に観測された雨量データのうち欠測でデータが使えない年を除いた22年間の平均を計算した。

若宮の木曽川泥流の岩屑なだれ露頭

 左上に噴気を上げている御嶽山、右下に木曽町三岳支所が見えます。写真は少し高いところから撮影したので、役場の屋上からは見ることができない御嶽山の右端部分(四ノ池~継子岳)も見えています。

三岳支所屋上からみえる御嶽山

 三岳支所から見える御嶽山は、写真左から、奥の院~王滝頂上(噴気のあたり)~剣ヶ峰~アルマヤ天~摩利支天山~三ノ池外輪山の範囲です。四ノ池~継子岳は手前の山に隠れています。

若宮の木曽川泥流の岩屑なだれ露頭

 御嶽神社 里社若宮の参道沿いの崖で見られる木曽川泥流の岩屑なだれ堆積物です。左側の大きな岩塊には、岩屑なだれ堆積物の特徴であるジグソークラックが見られます。